クレジットカード現金化をやってはいけないと言われる理由とは?

ネット上では、「クレジットカード現金化は危険だからやってはいけない」というネガティブな意見が多く見られるため、現金化することが不安になってしまうのではないでしょうか?

現金化業者を利用するにしろ、自分で現金化を行うにしろ、クレジットカード現金化には危険な側面があるのは確かです。

しかし、やむを得ない理由があってクレジットカード現金化に頼らざるを得ないという人は少なくないでしょう。

当記事では、「クレジットカード現金化が危険」と言われる理由や、いざというときに安全に現金化するポイントを説明していきます。

クレジットカード現金化をやってはいけない3つの理由

クレジットカード現金化は、そのリスク・危険性をよく理解した上で慎重に行わないと取り返しがつかないことになります。

クレジットカード現金化をやってはいけない理由は、次の3つです。

クレジットカードが利用停止になるリスクがある

クレジットカード現金化は法律で禁止されている行為ではありませんが、カード会社の利用規約には違反してしまうグレーな行為です。
例えば三井住友カードの利用規約には、現金化目的のカード利用に関して次のような記載があります。

(省略)会員は、現行紙幣・貨幣の購入、または、現金化を目的として商品・サービスの購入などにカードのショッピング枠を使用してはならず、また違法な取引に使用してはなりません。
引用:三井住友VISAカード&三井住友マスターカード会員規約(個人会員用)第6条2項より

上記を言い換えると、「クレジットカードのショッピング枠で購入した商品を転売(現金化)する行為」は利用規約違反に該当するということです。

なぜなら、カードの返済が完了するまでの間、クレジットカードで購入した商品の所有権(商品を自由に使用・処分する権利)はカード会社に帰属するからです。

また、刑法的には「カード会社の所有物を無断で処分した」とみなされ、詐欺罪・横領罪に問われる可能性も否めません。

カード会社がクレジットカード現金化を禁止しているもうひとつの理由は、「クレジットカード現金化の利用者はカードの返済ができなくなる可能性が高いから」です。

クレジットカード現金化に手を出す人達はすでに多額の借金を抱えていたり、慢性的な金欠状態だったりすることが多いため、カードの返済は困難であると考えられます。

カード会社がこのような人達を見逃したままにしていると、貸し倒れが多発することになってしまいます。

したがって、カード会社は利用規約上でクレジットカード現金化を固く禁止するだけでなく、カード不正利用検知システムを導入することで現金化の防止に努めています。

クレジットカード現金化を行ったことをカード会社に知られてしまうと、次のような厳しいペナルティが科されます。

  • 残債の一括払い
  • クレジットカードの利用停止または利用制限
  • カード会員からの強制退会

さらに最近では、日本クレジット協会(クレジット業界の業界団体)や政府が現金化の防止に向けて次のような対策を打っています。

  • クレジットカード会社・決済代行会社に対し、加盟店の審査・調査を強化するよう要請
  • クレジットカード現金化業者に対する警告文の送付や、クレジットカード現金化の利用を呼びかける立て看板等の撤去の要請
  • 警察や関係機関との連携により、悪徳業者の取り締まりを強化

クレジットカード現金化に関する詐欺被害が周知されるようになったことで、消費者の警戒心も強まりつつあります。

クレジットカード現金化業界に対する風当たりは、今後ますます厳しくなっていくでしょう。

悪徳業者(ヤミ金)の詐欺に遭う危険性がある

クレジットカード現金化業者の中には、ヤミ金出身の悪徳業者が少なくないという事実をご存知だったでしょうか?

これには、2003年の国会で「ヤミ金融対策法(貸金業規制法・出資法の一部改正法)」が成立したのをきっかけに、廃業に追い込まれたヤミ金が急増したことが関係しています。

ヤミ金融対策法には、「貸金業者の登録基準の強化」「違法な貸付に対する罰則の引き上げ」「年利109.5%を超える貸付契約の無効化」といった制度強化が盛り込まれました。

従来のように暴利を貪れなくなったヤミ金は、違法な貸付をカモフラージュするためにクレジットカード現金化業者を騙り始めたのです。

このような新型ヤミ金の登場によって、次のような被害を受ける消費者が続出するようになりました。

  • 業者にクレジットカードの個人情報を騙し取られ、カードを不正利用された

  • 業者の指示通りカード決済を行ったが、その後いつまでたっても現金が入金されない

  • 業者に高額な手数料を請求されて、手元にはわずかな現金しか残らなかった

  • 本人確認の際に提出した身分証の名義を借金目的に無断で使用された

  • 見知らぬ人物からいたずらや脅迫の電話がかかってくようになった

関連ページ:JCBクレジットカードは現金化が難しい?

以上のように、クレジットカード情報に限らず、氏名・住所・電話番号といった個人情報までも業者に悪用されることがあります。

現金化業者に提供した個人情報が流出し、多数の詐欺師や暴力団のターゲットにされるという潜在的な危険もあります。

ですが、クレジットカード現金化業者の全てが悪徳業者というわけではありません。

顧客を裏切らない良質なサービスを提供することで、長年に亘って信頼を得ている優良業者もちゃんと存在します。

優良業者は利用者にやたらと個人情報の提供を求めるようなことはしませんし、顧客情報の管理には万全を期しています。

キャッシングより手数料が高い

現金化業者のHPで「換金率95%以上!」といった好条件をアピールしているのをよく見かけると思いますが、そのような宣伝文句を鵜呑みにすると危険です。

なぜなら、クレジットカード現金化の実際の手数料は通常20%~30%に及ぶからです。

クレジットカード現金化の手数料の内訳には、10%の消費税が含まれているため、換金率90%以上という数字は現実にはありえません。

加えて、業者のHPに記載されていないはずの追加手数料が発生することが多いので、最終的な換金率は60%~70%にまで下がります。

悪質な現金化業者だと、「登録料」「審査費用」といった不必要な名目で高額な手数料を請求するので、換金率が50%以下になることもあります。

それに対し、キャッシングの金利手数料は最大でも15%~20%しかありません。

クレジットカード現金化には手数料の規制がかけられていませんが、キャッシングの場合は「法定金利(法律上認められている金利)」に基づいて金利上限が定められているから、法外な金利を要求されることはありません。

消費者金融が法定金利の範囲内で貸付を行っている一方で、法規制されていないクレジットカード現金化業者は、利用者からいくらでも手数料を取ることができます。

高額な手数料で荒稼ぎしている悪徳現金化業者は、不当に暴利を貪っているヤミ金とそう違いはありません。

さらに、現金化利用後のクレジットカードの返済を分割払い・リボ払いに設定すると、カード会社に支払う金利手数料も発生してしまいます。

特に、リボ払い手数料は年利18%という消費者金融並みに高い手数料になっているので、支払いが長期化するほど返済負担は大きくなります。

リボ払い手数料だけで数十万円も損してしまう人もいます。カードの返済はなるべく早めに済ませましょう。

それでもクレジットカード現金化を利用する理由とは?

それでもクレジットカード現金化を利用する理由とは?

上記に述べてきたリスクがあるにも関わらず、クレジットカード現金化をこっそり利用している人は少なくありません。

現金化業者の数はネット上だけで数十社以上存在し、依然として消費者からのニーズが高いことが伺えます。

年齢・性別に関わらず幅広い層がクレジットカード現金化を利用しており、利用者の職業もサラリーマン・OLやアルバイト・パート、自営業まで様々です。

キャッシングの利用が難しい専業主婦や無職の人にとっても、クレジットカード現金化は手軽に利用できて重宝する金策手段になっています。

危険を承知の上でクレジットカード現金化を利用する人達には、次のような事情があると考えられます。

  • 収入が安定しておらず、消費者金融の審査に落ちてしまった
  • 多重債務を抱えているため新規借り入れができない
  • 住宅ローンや自動車ローンの審査に悪影響が出るのを避けるため、キャッシングを利用したくない
  • キャッシングの審査に時間がかかってしまい、現金調達が間に合わない

以上のように、訳あってキャッシングを利用できない人達が、最後の手段としてクレジットカード現金化を利用するケースが多いようです。

クレジットカード現金化が最後の手段として選ばれる理由は、次のようなメリットがあるからです。

キャッシングよりも審査がやさしい

キャッシングを利用するには一定の審査基準を満たす必要があり、「年収が低い」「複数から借り入れをしている」「カードの返済を滞納している」といった人は審査に落ちやすくなります。

借入額が50万円~100万円を超える場合は、身分証明書に加えて収入証明書類(給与明細書や源泉徴収票)の提出を求められるので、審査に手間と時間がかかってしまいます。

それに対し、クレジットカード現金化なら職業・年収・信用情報を問わず誰でも申込むことができます。

申込み手続きに必要なものはクレジットカードと身分証明書だけなので、あっという間に申込みが完了するというメリットもあります。

最短即日で現金を調達できる

ネット型のクレジットカード現金化業者なら、申込み・審査・入金の全てがネット上で完結するため、スピーディーな現金化が可能です。

新規で申込む際も、24時間365日入出金が可能なネット銀行の口座を持っていれば、最短即日で送金してもらえます。

キャッシングを新規で申込む場合は審査に2日以上要することがあるので、急ぎの場合は入金が間に合わない可能性があります。

24時間365日申込みができる

ほとんどのクレジットカード現金化業者は、ネット上で24時間365日申込みを受付けています。

現金化業者によっては、土日・祝日の申込みでも即日入金に対応してくれるので、急いでいても安心して利用できます。

ただし、深夜帯にクレジットカード現金化を申込む場合は、翌営業日以降の入金になってしまうことが多いので注意してください。

悪質な取り立て行為をされる心配がない

クレジットカード現金化でショッピング枠を使った後は、必ずカード会社に返済しなければなりませんが、カードの返済はカード会社に対して行うので、現金化業者が取り立てを行うことはありません。

カード会社の取り立てはヤミ金のように過激なことはしないので、その点では安心です。

ただし、カード会社への返済が滞ればカード利用停止など相応のペナルティが科されるので、甘く考えてはいけません。

返済の見通しが立たない状況で安易にクレジットカード現金化を行うと、その後で支払い地獄に陥る危険があります。

キャッシングと同様に、クレジットカード現金化も計画的な利用を心がけましょう。

カード会社に規約違反を知られないようにする方法は?

カード会社に規約違反を知られないようにする方法は?

クレジットカード現金化をやってはいけない最大の理由は、カード会社の利用規約に違反する可能性が高いからです。

一度でもカード会社にクレジットカード現金化がバレてしまったら、手持ちのカードが二度と使えなくなったり、クレジットカードの新規申し込みが困難になったりします。

普段の買い物はもちろん、公共料金の支払いやキャッシングの際にもクレジットカードが使えなければ困りますよね。

さらに怖いのが、カード会社から残債の一括返済を求められることです。

クレジットカード現金化を行った人の場合、返済ができなくなり裁判所に債務整理(個人再生や自己破産)を申し立てても認められないケースがあるので注意が必要です。

クレジットカード現金化を行ったことをカード会社に知られないようにするには、次の3つの方法があります。

関連ページ:クレジットカード現金化カードの解約と自己破産ができない。家電、ブランド品にも要注意【免責】

クレジットカードで換金性の高い商品を購入しない

クレジットカードで換金性の高い商品(金券類やブランド品)を購入すると、カード不正利用検知システムにひっかかるリスクが上昇します。

不審な決済が検知されると、カード会社はカードの利用状況を詳しく調べます。
その過程で、当該決済に使われたカードの持ち主に電話連絡を行います。
このとき、クレジットカード現金化の目的でカードを使ったことを絶対に悟られてはいけません。

その備えとして納得させられる合理的な言い訳を用意しておく必要があります。

カード会社から一度疑いを向けられると面倒なので、できれば検知システムにひっかからないよう気をつけるに越したことはありません。具体的には、次のような行為は避けるべきです。

  • 一度に沢山の金券を購入する
  • ひとつ持っていれば十分な商品(スマホや家電など)を何個も購入する
  • 自分の居住地と遠く離れた区間の新幹線回数券を購入する
  • 普段のカード利用傾向と全く異なる買い物をする(例:普段はカードで1000円~2000円の日用品しか購入しないのに、突然10万円を超えるブランド品を購入する)

関連ページ:現金化で還元率の高い商品10選!換金性の高い商品を現金化するときの注意点

クレジットカードの返済はきちんと済ませておく

クレジットカードの返済を滞納している人は、カード会社から要注意人物としてマークされます。

カードの返済が終わっていないにも関わらず高額な商品を購入すると、クレジットカード現金化が目的だと疑われてもおかしくありません。

キャッシング枠を限度額一杯まで利用している人も、カード会社から現金化を疑われやすいので注意が必要です。

普段からカードの返済をきちんと行っている人であれば、カードで多少高額な買い物をしても不審に思われる可能性は低いでしょう。

長年運営している優良現金化業者に申込む

悪質業者の悪い評判はネット上であっという間に広まるため、同じやり方で長く稼ぎ続けられる悪徳業者はまずいません。

このため、悪徳業者は会社名(屋号)や所在地を次々と変えて、全く別の業者を装いながら業界を生き延びています。

もしも悪徳業者と契約してしまったら、業者の安全対策がずさんなために不審な決済記録が残ったり、クレジットカードを不正利用されたりして、カード会社の追及から免れられなくなるでしょう。

対して、長年に亘って運営し続けている現金化業者は、カード事故を起こすことなく顧客からの信頼を得ている優良業者と判断することができます。

現金化業者の運営期間は、少なくとも3年あると安心です。

良質なサービスや丁寧なサポート、一層の安心感を期待するなら、10年以上運営を続けている現金化業者を選ぶといいでしょう。

NGと言われる理由とそれでも利用する人がいるのはなぜ?

クレジットカード現金化はNGと言われながら、多くの人が利用している現実があります。
NGと言われる理由と、それでも利用するメリットについて紹介します。

クレジットカード現金化がNGと言われる理由

クレジットカード現金化がNGと言われる理由は3つあります。

現金化を借金に置き換えるとかなりの高利である

先ほど、買取り方式、キャッシュバック方式で示した例では、業者の手数料(利益)は20%と15%でした。
一般に、現金化の平均的な換金率は80%前後と言われており、手数料は20%前後となります。

現金化を借金に置き換えてみると、この20%の手数料を利息と考えることができます。
実はこれは普通の借金ではあり得ない、高利になるのです。金利を計算してみましょう。

例1

10万円分の商品をクレジットカードで購入して、現金化業者から8万円を受け取り、2ケ月後のカード引き落とし日に購入代金の10万円が引き落とされた場合で計算します。

これを借金と考えると、「クレジットカード現金化業者から8万円借りて1ケ月後に2万円の利息を付けて10万円にして返済した」ということになります。

利息額の計算は、利息額=元金額×金利÷365×借入期間で計算できますから、
20,000円(利息額)=80,000円(元金額)×○%(金利) ÷365×30日(借入期間)
という計算式になり、これに例を当てはめて計算すると金利は約304.1%になります。

例2

換金率95%などという高い換金率を謳い文句にして、利用者を集めている現金化業者がいます。
これを借金に置き換え1ケ月後に返済した場合で計算すると、
5,000円(利息額)=95,000円(元金額)×○%(金利) ÷365×30日(借入期間)
という計算式となり、金利は約64.0%となります。

2010年に施行された改正貸金業法で出資法上限金利が20%に引き下げられ、法定金利の上限は以下のようになっています。

元本 上限金利
10万円未満 20%
10万円以上100万円未満 18%
100万円以上 15%

この金利と比べると、クレジットカード現金化を借金に置き換えた場合の金利はかなりの暴利であることがわかります。

これが、クレジットカード現金化はNGと言われる1つ目の理由です。