「クレジットカードを持ったことがないから、どれにすればよいのかわからない」、「海外旅行に行くことになったけれど、どのカードを持つべきか迷っている」など、学生が初めてクレジットカードを持つ場合には、なにかと迷ってしまいますよね?
ここでは、学生でも審査に通りやすい学生カードの中から、学生がカードを必要となる状況や目的に合わせておすすめのカードを紹介していきます。
学生カードのメリットや作り方は?親の同意は必要なの?
携帯電話料金の「学割」など、学生限定のお得なプランは世の中にたくさんありますが、実はクレジットカードにも、学生だけが作れるものがあるのです。
通称「学生カード」と言われている学生専用クレジットカードは、機能は一般のカードと変わりませんが、在学中はポイントが多くもらえたり、年会費が無料になったりと、カード会社によってさまざまな特典があります。
大学や専門学校に進学をした方には、この学生カードがおすすめです。
まずは、メリットを紹介していきます。
学生カードのメリットは、なんといっても審査が易しいこと!
学生カードは、一般のカードに比べて審査が易しく、通りやすい傾向にあります。なぜかというと、カード会社にとって学生とは、今後自社の顧客になって長くカードを使ってくれるであろう期待の星だからです。
クレジットカード業界でデータを取ったところ、クレジットカード利用者のうち、最初に持ったカードをずっと使い続けるという方が大多数を占めているため、学生のうちから自社のカードを利用してくれれば、その後社会人になってからも引き続き利用してもらえると予測し、新規顧客獲得のために審査を通りやすくしているのです。
学生カードの審査が易しいというのは、社会人がカードを作る際に必要な「安定した収入を得ている」という点が考慮されないからです。そのため、アルバイトをしていない収入なしの学生でも比較的容易にカードを作ることができます。
学生カードの作り方は?必要なものはあるの?
本人確認書類(運転免許証など)のコピーを提出すれば、在学している学校名は入力のみで済む場合やさらに学生証のコピーが必要な場合もあります。
例えば、近年学生から人気が高い三井住友VISAデビュープラスカード(学生)では、支払いに使用する金融機関の通帳やキャッシュカードと、運転免許証などの本人確認書類が提出できればOKとしています。
運転免許証を持っていない方は、個人番号カードやパスポートなど顔写真付きの身分証明書など、それもなければ健康保険証と住民票の写しなどが必要となります。
学生カードを作るために、親の同意は必要なの?
学生カードを作る際、親権者の同意は必要なのでしょうか?まず、どの会社でカードを作るときも共通しているのは、未成年者は親権者の同意がなければ絶対にカードを作ることができないということです。
これは法律で定められていて、どこの会社のカードでも共通ですので、未成年者の方は必ず親権者の同意を得た上でカードに申し込んでください。
一方、大学生など「成人していても学生」である場合には、会社によっては親権者の同意は不要であるものもあります。
ただし、親権者の同意が不要な場合は、申し込み時に限度額が決められていることが多く、月10万円程度が上限になることが多いです。
安定した収入のない学生でも使えるカードを発行してくれる代わりに、返済不能になる状況を避けるため、限度額を低めに設定しているのです。
例えば、三井住友デビュープラスカード(学生)では、20歳以上の学生の方が申し込む場合、親権者の同意があれば利用可能額が30万円までとなりますが、同意がなければ10万円までとなります。
一方で、MUFGイニシャルカードのように、親権者の同意は不要で学生は10万円までしか申し込めないというカードもあります。
学生の間は、いきなり30万円も一度に必要になることは稀だと思いますが、限度額を多めにしたい方は、親権者の同意があれば限度額を上げられるカードを選ぶと良いでしょう。しかし、収入の安定していない学生のうちは、浪費を防ぐためにも10万円という低めの限度額に設定しておくのが無難かと思います。
ちなみに、「どうしても親にカードを作ることを知られたくないから、友人や知人に書類を代筆してもらおう!」と考えている方は、絶対にやめましょう。なぜなら、他人が親権者に成りすましてカードの申し込みを行うことは、「成りすまし」という詐欺行為に当たり、犯罪になります。カード会社にバレる・バレない以前に、「友人に親権者のフリをしてもらう」こと自体が犯罪となりますので、虚偽申請は行わないようにしましょう。
学生カードの審査に落ちるのはどんなとき?携帯電話料金に注意すべし!
年収がない学生でも通るくらい審査が易しいのが学生カードの強みのため、易しい審査を受けられるうちにカードを作るべきだとお話しましたが、いくら審査が易しいといえど、どんな方でも確実にカードを作れるわけではありません。
たとえ易しくても審査は必ずありますから、カードを持つのに適さないと判断されると、審査に落ちてしまいます。では、学生カードの審査に落ちてしまうのは、どんなときでしょうか?
それは、あなたに事故履歴がある場合です。
一般的にクレジットカードは、使用した金額が月末にまとめて請求され、引き落とし日までに確実に支払う必要があります。そのため、支払いを忘れた、お金を使いすぎて預金が足りず、引き落とし日に払えなかったなどの場合は、延滞したということで、カード会社の内部情報として延滞の事実が残るだけでなく、個人情報信用機関に「事故履歴」として記録される可能性があります。
個人情報信用機関に延滞の事実が登録されると、今後別のカードを作ったり、ローンを組んだりする際に「この人は支払いを滞らせたことがあるから、お金を貸しても返してくれないかもしれない」と判断されてしまい、カードを作ることやローンを組むことが非常に難しくなるのです。延滞したと個人情報信用機関に登録されるのを防ぐため、引き落とし日には最大限注意を払っておきましょう。
「まだクレジットカードを持っていないし、クレジットカードの支払遅延もないから、事故履歴なんてあるわけがない」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、意外なところで事故履歴がついていることがあるのです。
学生が気を付けなければならないのは、携帯電話の端末代金の割賦払いです。
スマホを買い替える際、スマホ本体を一括で買うと高いので、分割払いにして払っている、ということはありませんか?実はあまり意識していませんが、これも立派な借金になるのです。
つまり、携帯電話の端末代金を払い遅れたり、支払いを滞らせたりした場合でも、個人情報信用機関に事故履歴が残ってしまう可能性があります。知らないうちに事故履歴が残っていないか心配な方は、カードを申し込む前に、個人信用情報機関であるCICやJICCに照会をかけて自分の記録を確認してみるとよいでしょう。
ちなみに、携帯電話の端末料金よりも借金のイメージが強い奨学金については、借りていても審査に落ちることはありません。そのため、カードを申し込む際、他社からの借り入れを申告する欄に奨学金の額を記載する必要はありません。
すぐにカードが必要!即日発行のカードはある?条件は?
急に海外旅行に行くことになった場合など、すぐにクレジットカードが必要になることもあるかと思います。クレジットカードの申し込みをして審査が完了し、手元にカードが届くまでには通常1~2週間かかってしまうため、すぐにカードが欲しい方は、即日発行に対応しているカードを選ぶとよいでしょう。
しかし、通常であれば数週間かかるカード審査・発行を即日で行うため、特定の条件を満たさなければなりません。以下では三井住友VISAデビュープラスカード(学生)を例に、最短発行に必要な条件を確認していきましょう。
細かい条件はカード会社ごとに異なりますが、条件はほとんど同じですので、参考にしてみてください。
オンラインで申し込みを行う
まず、多くのカード会社はインターネットを使用してオンラインで申し込みを行うことを最短発行の条件としています。三井住友VISAデビュープラスカード(学生)の場合、オンラインで19:30までに申し込みを行うと、その日のうちに手続きを進めてもらうことができます。
既に指定口座を持っている
あなたが持っている銀行口座がオンライン口座振替設定の対象金融機関であれば、最短でクレジットカードを受け取ることができます。今後クレジットカードを使用した際にお金が引き落とされる口座が、カード会社が指定する対象金融機関であれば、すぐに審査を進めてくれます。
三井住友デビュープラスカード(学生)の場合は、三井住友銀行や三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行などの都市銀行のほか、ゆうちょ銀行、各種地方銀行など、幅広く対象となっています。
また、即日発行ができる点以外にも、三井住友デビュープラスカード(学生)にはメリットがたくさんあります。以下にまとめておきましたので、参考にしてみてください。
初年度年会費無料、翌年度も簡単に無料になる
通常1,250円かかる年会費が初年度は無料です。さらに、前年度に1回以上カードを利用していれば、翌年の年会費も無料になります。金額に関わらず1回利用すれば年会費が無料になりますから、お得に使えます。
ワールドプレゼントのポイントがお得に貯まる
三井住友VISAカードでは、ポイントを貯めて景品や他のポイントプログラムに交換できるワールドプレゼントというサービスがあるのですが、三井住友デビュープラスカード(学生)では、このポイントをお得に貯めることができます。
通常のカードだと1,000円の利用ごとに1ポイントがもらえますが、デビュープラスカードでは2倍の2ポイントもらえます。貯まったポイントは景品と交換できるだけでなく、WAONやnanaco、Suica、楽天Edyなどの電子マネーやマイルにも交換可能ですし、カード利用代金にキャッシュバックすることもできるので、貯まったポイントをムダにしてしまうことがありません。
卒業旅行や留学で海外へ!どんなカードがおすすめ?
学生の間に、卒業旅行や留学で海外に行く機会がある方は多いかと思います。海外に行くときには現金をたくさん持っていくのは少し不安ですし、クレジットカードが身分証代わりになることも多いですから、1枚は確実に持っていきましょう。
ここでは、海外旅行のお供におすすめの学生カードの条件を2つ挙げておきます。
海外旅行損害保険がついているカード
いくら治安が良いと言われている国に行くことになっても、日本以上に治安の良い国はなかなかありませんので、海外では日本にいる時以上に盗難に気を付けなければいけません。また、海外旅行中に食べなれないものを食べて病気になったり、けがをしてしまったりすることもあるでしょう。そんなとき、治療費や損害費を補償してくれるのが、海外旅行損害保険です。
海外旅行損害保険がついていれば、もしものときも安心ですので、海外に行く場合は必ずついているカードを選ぶようにしましょう。さらに、海外旅行のツアー代金などをそのカードで払った場合のみ保険が適用される利用付帯のカードより、カードを持っていれば自動的に保険が適用されるものであれば、より便利です。
できれば、VISAかMaster
JCBは日本初の国際ブランドとして、海外利用者は年々増加していますが、実際に海外でどれだけ使えるかどうかが気になりますよね。実際に世界でのシェア率を見てみると、30~40%台を誇るVISAやMasterに比べて、JCBは3%程度しかなく、いまだにJCBは使えないと言われることも少なくないです。
実際に海外で使えないかもしれないというリスクを考えると、やはりVISAかMasterを持っていくのが無難だといえるでしょう。
おすすめは、MUFGイニシャルカードです。最高2,000万円の補償が受けられる海外旅行損害保険が、カードを持っているだけで自動適用となります。ただし、前年度の年間利用額が20万円未満の場合、補償額は最高100万円となるので注意しましょう。MUFGイニシャルカードには、他にも学生におすすめのポイントがいくつかありますので、ご紹介します。
在学中は年会費無料
通常1,250円かかる年会費が、在学中は無料です。利用金額に関わらず、在学中はずっと無料のため、無理にカードを使う必要がありません。一方、社会人になると前年度の年間ショッピング利用金額が20万円未満の場合、年会費が発生してしまいます。
グローバルポイントが貯まる、入会3カ月はポイント3倍
カードの利用金額に応じて、MUFGカードグローバルポイントが貯まります。貯まったポイントは商品と交換できるほか、マイレージなど提携先のサービスに移行することができます。通常は1カ月のショッピング利用金額合計1,000円ごとに基本ポイントが1ポイントもらえますが、入会月を含めて4カ月目の末日利用分までは、獲得ポイントが3倍になります。
卒業間近でも学生カードは作れるの?
卒業間近でも学生カードに申し込めるかどうかは、カード会社によります。一般的に、社会人になってもそのまま使えるカードの場合は、卒業間近の時期でも作れる傾向にあるようです。
例えば、若年層向けのカードである三井住友デビュープラスカード(学生)は、卒業しても26歳まで継続して使用できますので、卒業間近でもカードを作ることができます。
一方、卒業すると別のカードに切り替わるカードの場合、卒業直前になると申し込みができないものもあります。
例えば、ANA JCBカード(学生用)は、卒業する予定の年の3月中旬の申し込み受け付け分をもって新規申し込みを終了すると明示しています。卒業間近に学生カードを作る場合は、カード会社のホームページなどで確認してから申し込むようにしましょう。
社会人になっても学生カードは使える?必要な手続きは?
多くのカード会社が、学生カードをそのまま使えるのではなく、卒業後に社会人切り替えに対応しています。例えば、ポイントが貯めやすく学生であればお得に使える楽天カードアカデミーを在学中に使用していた場合、卒業年の6月に有効期限を更新した一般の楽天カードが自宅に送付され、そちらを新しく使用することになります。
切り替えの手続きは特にする必要はありませんが、カードを申し込む際に記入した卒業予定年が変更になった場合は、別途連絡する必要があります。
学生「専用」ではなく、若年層向けのカードはそのまま使用することができます。例えば、三井住友デビュープラスカードは18~26歳向けの若年層向けですので、卒業後も26歳になるまでは継続して使うことができます。
また、MUFGイニシャルカードも卒業後有効期限まではそのまま使うことができますが、先に触れたように、社会人になると前年度の利用額に応じて年会費が発生してしまいます。
いずれにしても、カード会社もせっかく自社のカードを延滞などなく利用してくれている優良顧客に冷遇はしませんので、事故履歴などがなければ一般カードへの切り替えも問題なく行えることがほとんどです。
学生のうちから楽天を利用していて、卒業後もお得にポイントを貯めたい方には、楽天カードアカデミーがおすすめです。
学生限定でお得にポイントが貯まる
楽天カードの良いところは、買い物時に100円ごとに1ポイント貯まるなど、ポイントが貯まりやすい点ですが、学生限定の楽天カードアカデミーを使用すると、よりお得にポイントを貯められます例えば、入会初年度に楽天ブックスで本やDVDなどを購入し、楽天カードアカデミーで支払うと、ポイントが5倍になります。
携帯電話料金を支払うとポイントが貯まる
普段からショッピングをあまりしないという方でも、携帯電話の料金は毎月支払っているのではないでしょうか?楽天カードアカデミーで支払うと、通常のお買い物と同じく100円ごとに1ポイント貯まります。貯まったポイントは1ポイント1円としてショッピングに使用することができます。
最高2,000万円が補償される海外旅行損害保険
楽天カードアカデミーにも海外旅行損害保険がついており、海外旅行に行く際に適用されます。しかし、MUFGイニシャルカードの自動付帯とは異なり、楽天カードアカデミーの保険は利用付帯ですので、日本を出国する前に自宅から出発空港までの交通費または海外旅行の代金を楽天カードで支払い、決済が完了していなければ保険が適用されませんので、注意しておきましょう。
まとめ
急な出費や海外旅行など、学生のうちにクレジットカードが必要になることも多いでしょう。収入が安定していない学生には、審査が易しい学生カードがおすすめです。何に使うためのカードなのかをよく考え、自身の目的に合った学生カードを選んでくださいね。
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