物価は上がるのに給与は増えない。
そんな中、苦しい家計を立て直すには、まず家計の見直しをすることをおすすめします。
家計管理では、毎月の収入と支出のバランスを見直すことがとても大切です。
また、支払いに使える現金がないからと、無闇にクレジットカードを使っている場合は、クレジットカードの利用方法を見直すことも大変重要です。
クレジットカード現金化を利用して家計を立て直す方法もありますが、この場合は計画的な利用を心がけないと、かえって状況を悪化させてしまうおそれがあります。
家計の見直しについて、クレジットカードの整理にクレジットカード現金化を使う方法を注意点も含めて解説します。
家計の見直しはまず収入と支出のバランスを見直すこと
家計管理の原則は、月の支出が収入を上回らないことです。
収入を増やし、出費を抑え、貯蓄を増やしていけば、臨時の出費があったときにも対応できます。
ただし、食費や水道光熱費、子育てにかかる費用、医療費など、本当に必要なものまで節約をするような無茶な家計管理は長続きしません。
次のような方法で収支のバランスが改善しないか考えてみましょう。
収入を増やす
転職や資格取得でキャリアアップする
自分の実力に見合った報酬を得ていないと感じるのであれば、転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。ただし、転職には失敗するリスクもありますので、急がず慎重に行動する必要があります。
資格手当がある会社に勤めているなら、資格取得して収入を増やすという方法があります。
転職も資格取得もすぐに実践できるものではありませんので、中長期的な展望が必要です。
残念ながら、今、早急に家計をなんとかしたいという場合には使えない方法です。
副業をする
最近は、副業を可とする企業が増えています。
副業であれば、すぐにスタートすることができ、今月の収入から増やすことも不可能ではありません。
ただし、無茶な労働で本業に支障が出たり、身体を壊してしまったりする危険がありますので、副業探しは慎重に行いましょう。
家族に働いてもらう
配偶者が専業主婦(夫)の場合、短時間のパートやアルバイトでもいいので働いてもらうことを検討しましょう。
また、同居している子どもが社会人なら家にお金を入れてもらう、学生ならアルバイトをしてもらう、同居の親がいれば年金の一部を入れてもらうようにして、少しでも収入をアップできないか考えてみましょう。
支出を減らす
収入を増やすのはそう簡単にはできないのに対し、無駄な支出を減らすことは意外に簡単で、家計の見直しにかなり効果があります。
ただし、食費などの変動費を10円単位、1円単位で切り詰めるのは、ストレスが溜まります。
まずは、普通の暮らしを維持するためにどうしても削れない支出は切り離し、意外と気付かぬうちに無駄に出費している固定費について見直しをしてみましょう。
定期払いサービスの解約
あまり利用していないのに、月払い料金や年払い料金を延々支払っているものがないか探してみましょう。
たとえば、あまり見ない動画配信サービス、通っていないフィットネスジム、どんどんストックが溜まっていく定期購入の化粧品などの契約はしていないでしょうか。
これらは真っ先に見直すべき対象です。
「いつか見るから」「いつか行くから」「どうせ使うから」と支払い続けるのは無駄なので、一旦解約しましょう。
保険の見直し
万が一のときに入っておくと安心な保険ですが、すすめられるまま複数の保険に入ってしまい、同じような内容の保障に複数入っていたり、今のライフスタイルには合わなくなったりしている保険がないか調べましょう。
最近はネットで簡単に入れて、月々の掛金が安い保険が多数あります。
また、場合によっては安い掛け捨て保険で十分の場合もあります。
どんな場合にいくらぐらいの保障があるといいのかは、家庭によって違います。
どんな保障を手厚くしたらいいかを考慮しつつ、見直しすることをおすすめします。
携帯電話の見直し
今やひとりに1台、なくてはならない携帯電話ですが、これも見直しは可能です。
携帯電話を格安携帯会社に変える、家族それぞれが違う会社の携帯電話を使っている場合は統一して家族割引などを利用する、使わない付帯サービスを解除するなどで節約できます。
また、携帯電話の利用がほとんどで、固定電話を使っていない場合は、固定電話を解約することも検討してみましょう。
住宅ローンの借り換え
住宅ローンを変動金利や期間固定金利で借りていると、月々の返済金額が増加して家計に大きな負担をかけてしまいます。
そのような場合は、返済額や返済期間などの条件を変更するか、場合によっては借り換えを検討してみましょう。
ただし、いずれにしろ新たに審査を受けたり、手数料がかかったりしますので、それも含めて実現可能か考えてみることをおすすめします。
賃貸住宅の引っ越し
賃貸住宅に住んでいて家賃の支払いが負担になっている場合は、もう少し安い物件へ引っ越しするのもひとつの方法です。
ただし、引っ越すとなると、新しい物件の敷金や礼金、引っ越し代などが必要になりますので、冷静な判断が必要です。
クレジットカードの見直しで支出を整理
現金が手元にないときに大変便利なのが、クレジットカードを使った買い物やキャッシングです。
しかし、利用限度額内であればいくらでも利用できる気軽さから、ついつい使い過ぎたり、借り過ぎたりして、支払いの際に資金繰りがつかなくなってしまう場合があります。
特に複数のクレジットカードを所有していると、多重債務に陥りやすいので、利用するクレジットカードをひとつに絞るなどして支出を整理しましょう。
複数あるクレジットカードを整理する
初年度会費無料という入会キャンペーンを行っているクレジットカード会社は多く、キャンペーンだけ利用して1年間で解約すればいいと思って入会する方が多いようです。
しかし、解約をし忘れてしまうと、2年目の会費が自動的に引き落とされてしまうので注意が必要です。
そうやって所持したカードの枚数が増えていけば、利用限度額の総額も増えていき、ついつい使い過ぎてしまいます。
その結果、返済不能になるほど負債が膨らんでしまうかもしれません。
また、クレジットカードを複数所持していると、それぞれの支払い日と支払い額の把握ができなくなって、銀行に残高がなくなり引き落としができないという事態も発生します。
引き落としができないと、延滞金や振込手数料などの無駄な出費が増えてしまいます。
こうした失敗を避けるためには、所持しているクレジットカードを管理できる範囲に絞る必要があります。
キャッシングの整理と賢い利用
複数のクレジットカードの利用で返済が大変な場合は、一時的にキャッシングを利用して返済し、負債額が0になったカードから退会してクレジットカードを整理するといいでしょう。
また、キャッシング枠に利用可能な残高がない場合は、クレジットカード現金化を利用して現金を作り返済するのもひとつの方法です。
ただし、キャッシングは金利の分、返済金額が膨らんでしまうため、できるだけ早く返済するようにしましょう。
支払い方法はクレジットカードのマイページから操作可能
クレジットカードの支払い方法には、一括払いのほか、分割払いやリボ払いがあります。
月々の返済が苦しい場合は、これらを利用することでしのぐことができます。
分割払い
分割払いは、2回払い、3回払いなど支払い回数を選択する返済方法で、選択できる支払い回数は、クレジットカード会社により異なります。
手数料は支払い回数や利用金額により変動しますが、2回払いは手数料無料扱いにしているクレジットカード会社もありますので、賢く利用しましょう。
リボ払い
リボ払いは、月々の支払い金額の合計を、利用件数や利用金額に関係なく、一定にできる返済方法です。毎月の支出金額が大きく変動しないため、支出の管理が楽になります。
リボ払いの手数料は、毎月の利用残高に対して発生しますので、その点も考慮して支払い額を決めましょう。
分割払いやリボ払いの手続きはマイページで可能
分割払いやリボ払いの手続きは、クレジットカード会社のホームページのマイページで管理できます。臨時出費があって資金繰りが苦しい月、大きな買い物をしてその月だけカードの支払い額が増えて支払えそうにない場合などは、分割払いやリボ払いを利用すると返済が楽になります。
また、分割払いやリポ払いにしていたものを、利息や手数料を節約するために一括払いに戻すことも可能です。
家計管理にはクレジットカード現金化が活用できる
分割払いやリボ払いはあとから調整できますが、手続きするのをうっかり忘れて支払い期限が過ぎてしまうと、次の支払い日までに銀行に代金総額を用意しなければならなくなります。
代金全てを返済することができない場合は、クレジットカード現金化で一時的に現金を作り返済に充てるという方法でしのがざるをえないかもしれません。
クレジットカード現金化は、クレジットカードのショッピング枠を利用した現金化です。
キャッシング枠を使い切っていても、ショッピング枠に残りがあれば現金を調達できる便利な方法です。
ただし、クレジットカード現金化は一時的な利用に留めることを忘れないようにしましょう。
というのも、一時的に現金を作るには便利な方法ですが、毎月引き落とし期日が近づくと現金化してその場をしのぐという自転車操業を繰り返していては、現金化の手数料分負債が膨らむのは目に見えて明らかだからです。
クレジットカード現金化は、返済できない額の現金化はやめて、計画的に賢く利用すれば家計管理に役立てられます。
まとめ
厳しい家計を立て直すためには、収入と支出のバランスを見直すことが大切です。
収入を増やし、支出を減らす努力が必要ですが、生活の質を極限まで落とすのは危険です。
まず、固定費から無駄な支出がないか見直してみましょう。
気付かぬうちに枚数が増えているクレジットカードを見直し、整理することは、利用可能額を減らす効果があり大変有効な方法です。
クレジットカードを整理するためには、まずカード会社へ利用金額を返済する必要がありますが、どうしても資金繰りができない場合は一時的にクレジットカード現金化を利用することを検討しましょう。
ただし、クレジットカード現金化はあくまで一時的な利用に留めて、返済できる範囲で現金化するようにしてください。
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