楽天グループが運営するフリマアプリサービス「ラクマ」。フリマアプリといえば、「メルカリ」が有名ですが、この「ラクマ」には楽天グループの一員というメリットがあり、多くの人が利用しています。
フリマアプリとは、スマートフォンアプリを介して、個人間で物品の売買を行うサービスで、言わばオンライン上のフリーマーケットです。
「ラクマ」は、「フリル」という女性専用フリマアプリを楽天が買収して統合したため、女性ユーザーが多いという特徴があります。
今回は、この「ラクマ」の、手数料や他のフリマアプリにはないメリット、売買の流れについて紹介します。
また、この「ラクマ」を使って自作自演(自分が出品したものを自分が購入する行為)で現金化をしている人がいるようですが、その危険性や失敗した例について紹介します。
ラクマとは?取引の流れと手数料は?
「ラクマ」は楽天グループが運営するフリマアプリです。2014年にサービスを開始しました。
「ラクマ」のメリット
楽天傘下ということで、以下のメリットがあります。
楽天スーパーポイントが利用できる
楽天グループの「ラクマ」ですので、楽天スーパーポイントを使って購入できます。
楽天市場で購入した時のように、購入しただけではポイントは貯まりませんが、支払い方法を楽天カードか楽天ペイにすると、購入金額に応じて楽天スーパーポイントを貯めることができます。
なお、楽天スーパーポイントを貯めたい場合は、事前に楽天IDを連携しておく必要があります。
販売手数料が他社より安い
フリマアプリでは、出品者が出品した商品が売れた時に販売手数料がかかります。
「ラクマ」の販売手数料は6%で、メルカリの販売手数料10%と比べるとかなり割安になっています。
楽天銀行を使うと売上金振込手数料が無料
「ラクマ」での売上金を振込口座として登録した銀行口座に入金する際には、通常210円の振込手数料がかかります。
しかし、振込口座を楽天銀行に指定し、振込金が1万円以上だった場合は、振込手数料が無料になります。
楽天銀行なら当日入金も可能
「ラクマ」は毎日、振込申請ができます。申請時間により入金日が変わり、0:00〜8:59に申請した場合は翌営業日、9:00〜23:59に申請した場合は翌々営業日に入金されます。
この売上金の入金も、楽天銀行を利用すれば、0:00〜8:59に申請した場合は当日、9:00〜23:59に申請した場合は翌営業日に入金され、他の銀行より振込までの日数が短くできます。
不正品対策を徹底して行っている
不正な出品や不正な行為がないか24時間365日体制で監視できるのは、大手IT企業の楽天グループが運営するサービスならでは。
売買の流れ
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1. 出品者が商品を出品します。
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2. 購入者が欲しい商品を見つけたら購入に進みます。
「購入申請」という、出品者が購入者を選べる「ラクマ」オリジナルのシステムもあります。
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3. 支払い方法を選んで、購入します。
支払い方法は、クレジットカード払い、ラクラクあと払い(Paidy)、コンビニ払い、楽天ペイ、LINE Pay、FamiPay、郵便局/銀行ATM、携帯キャリア、d払いの中から選べます。
代金の授受については、エスクローシステムを採用しており、取引が完了するまで運営会社が代金を預かります。
商品の発送より先に購入者が代金を支払っているので、出品者が商品を送ったのに代金が支払われないという心配はありません。
受け取った商品が偽物だったり、商品が送られてこなかったりした場合は、取引をキャンセルすれば購入者にお金が戻るので、購入者が損をする心配もありません。
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4. 出品者が商品を発送しますので、購入者は商品を受け取って中身を確認したら、受取確認・評価の手続きを行います。
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5. 出品者は購入者が受取確認をしたという知らせが届いたら、購入者を評価します。
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6. 4と5が完了した後、運営会社から出品者に売上金が支払われます。
「ラクマ」の手数料
「ラクマ」を利用すると、以下の手数料がかかります。
購入者が支払う手数料
決済手数料
購入者には決済手数料がかかりますが、支払い方法によって料金は異なります。
支払い方法 | 決済手数料 |
---|---|
クレジットカード払い | 無料 |
ラクラクあと払い(Paidy) |
・翌月口座振替無料 ・コンビニ払い最大356円 ・銀行振振込は金融機関に準じます。 |
コンビニ払い | 100円 |
楽天ペイ | 無料 |
LINE Pay | 無料 |
FamiPay | 無料 |
郵便局/銀行ATM | 100円 |
携帯キャリア | 100円 |
d払い | 100円 |
出品者が支払う手数料
販売手数料
出品は無料でできますが、商品が売れた時に6%(税抜)の販売手数料が発生します。
10,000円×0.06×0.1(消費税)=660円…販売手数料
振込手数料
売上金を出金する際、以下の振込手数料がかかります。
金融機関 | 申請金額 | 振込手数料 |
---|---|---|
楽天銀行 | 1万円以上 | 無料 |
1万円未満 | 210円 | |
その他 金融機関 |
金額関係なく | 210円 |
ラクマを自作自演で現金化する方法とは?その換金率は?
自分で出品した商品を自分で購入するという自作自演の方法で、「ラクマ」を使って現金化している人がいます。
この方法は運営会社に不正取引であることが発覚しやすく、大変危険な方法なのでおすすめできません。
しかし、自分だけで完結する上、換金率がよく、短時間で現金化できることから手を出してしまう人がいます。
自作自演の方法と、なぜこの方法が危険なのかについて説明します。
自作自演で現金化する手順
ラクマを使って自作自演で現金化する方法は、出品者と購入者の2つのアカウントが必要なため、すべて自分ひとりでできるわけではありません。
複数アカウントを持つことは規約違反に該当しますが、何らかの事情で複数アカウントを持っている人はひとりでできてしまいます。しかし、基本的には、出品者として協力してくれる人が必要です。
自作自演の現金化の流れは、自分で用意した商品を希望する金額で協力者に出品してもらい、それを自分で落札してその代金が友人の口座に入ったらバックしてもらいます。
-
協力者(出品者)に依頼して商品を出品します
協力者(出品者)はまずラクマに会員登録します。現金化する本人が、商品写真や出品金額、説明文などを用意し、協力者(出品者)はその通りに商品を出品します。
出品する商品は、自分の持っているものの中から自分が現金化したい金額に見合った商品を選びます。
20万円必要なのに、1万円程度の商品を出品して20万円で購入するのでは、運営会社に怪しまれます。
-
商品を自分で購入します
出品ページのURLを友人に送ってもらい、自分のアプリでそのURLにアクセスし購入します。支払いは、現金化に利用するクレジットカードで行います。
クレジットカードのショッピング枠が使えない、もしくはクレジットカードを持っていない人は、ラクラクあと払い(Paidy)を指定します。
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協力者(出品者)が発送通知を送信します
実際に商品は発送しませんが、タイミングを見て協力者(出品者)に発送通知を送信してもらいます。
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自分で受取通知・評価をします
品物は届きませんが、発送通知から少し時間を空け、受け取ったように装って受取通知・評価をします。
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協力者(出品者)も評価を行います
受取通知と評価を終えると、プッシュ通知とメールで協力者(出品者)にお知らせが届きますので、協力者(出品者)も購入者の評価をします。
※購入者、出品者が互いの評価を投稿しないと、取引が完了せず、売上金は振り込まれません。
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協力者(出品者)から現金を受け取る
売上が反映されたのち、協力者(出品者)が売上金の出金申請をすると銀行口座に売上金が入金されます。
協力者(出品者)が振り込まれた金額を下ろして現金で受け取るか、自分の口座に送金してもらうと現金化は完了です。
自作自演で行う現金化、その換金率は?
通常、クレジットカード現金化業者を利用すると、換金率は高くても80%前後と言われています。
一方、クレジットカード払いで出金口座を楽天銀行にして自作自演すると、93.4%という高い換金率になります。
- 購入者側がクレジットカード払いを選択:決済手数料無料
- 出品者が楽天銀行の口座を指定:振込手数料無料※1万円以上の出金の場合
- 20万円×0.06(販売手数料)×0.1(消費税)=1万3200円(手数料)
- 20万円を現金化した場合の換金率:(20万円-1万3200円)÷20万円=0.934→93.4%(換金率)
このように、クレジットカード現金化業者を使うより高い換金率が見込まれることから、自作自演の現金化に手を出してしまう人がいるのです。
しかし、これはとても危険な方法なので、おすすめできません。
「ラクマ」現金化で自作自演は何がだめ?違法性や規約違反について
それでは、「ラクマ」を使って自作自演で現金化する行為の何がだめなのでしょうか?ひとつずつ解説していきます。
複数のアカウントを取得・利用する行為
今回紹介している方法は、協力者に依頼して出品してもらう方法ですが、中には複数アカウントを作って、すべて自分で行う人もいます。
しかし、「ラクマ」では、複数アカウントを取得して利用することを禁止しています。
自作自演の現金化に利用されてしまう問題以外にも、出品者と購入者を演じ分けて自分の評価を高くするために利用されることもあるため、全面的に禁止されています。
金券・チケットなどの出品禁止
「ラクマ」では、現在流通している紙幣及び通貨、仮想通貨、交通系電子マネー、電子ギフト券などの出品を禁止しています。
一時期、フリマアプリに現金が出品されている衝撃的な写真が話題になりましたが、実はあれもクレジットカード払いや後払い機能を利用した現金化の勧誘でした。
その問題が契機となって、現金や電子マネーなど現金化に使われやすい商品の販売は、フリマアプリへの出品が禁止されるようになりました。
これらの禁止行為が発覚してしまうと、重いペナルティが課せられることになります。
自作自演が発覚する原因は?
自作自演の現金化が発覚して利用停止などの処分を受けた人は、どのようなことが原因で発覚したのでしょうか。
怪しい行為を運営会社が見つけると、運営会社から、
「取引状況に不明な点があり、現在の利用状況を含めて総合的に判断して、今後のラクマ利用を停止させていただきます。
なお、現在取引中のものについても、安全性の観点から取引をキャンセルさせていただきます」
というようなメールが届いて、申し開きの猶予もなく利用停止となってしまいます。
運営会社側がはっきり理由を述べていないため詳細はわかりませんが、利用停止になった人の体験談や口コミを見ると、以下の点が問題となったと推測されます。
- 同じ出品者から、高額の商品を2回買っていた。3回目で利用停止になった。
- 出品者はアカウントを取得してすぐ、取引実績がないまま高額な商品を出品していた。
- 複数アカウントを使っていることが、おそらく口座情報などから発覚してしまった。
また、中には、協力してもらった知人から現金化した現金をもらえずトラブルになったという例もあるようです。
このほか、ラクマではありませんが、価値のないものを高額で販売した事例では、「商品の売買を装って高金利で金を貸した」という理由で出品者が逮捕されたということが起きています。
運営会社は不正利用に目を光らせていますので、どのような方法であれ「ラクマ」を使った現金化は注意をする必要があります。
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