海外旅行で支払をする際にはクレジットカード払いがお勧めです。しかし、日本ではあまり意識されていないサインですが、海外では非常に重視されています。また、日本とは違い支払方法を聞かれることはありません。戸惑わないように事前準備が大切です。

利用する時はサインするだけ?漢字でサインしてもいいの?

利用する時はサインするだけ?漢字でサインしてもいいの?

海外旅行でサインが違うからとクレジットカードの利用を止められた経験をした人がいるかもしれません。海外だからと自分の名前をローマ字で書いてしまう人がいるのです。しかし、海外では日本と違い、カード裏面のサイン欄をしっかり確認して照合します。違っていると支払いを認めてくれません。

ほとんどの方はカード裏面のサインを漢字で書いているはずです。海外だからと別のサインをすると本人が利用しているかどうかがわかりません。そのため利用を止められるのです。

クレジットカード裏面のサインは自分が自分であることを証明する手段です。日本では「名前を書く」程度の意識しかないかもしれません。しかし、クレジットカード利用の際にサインの占める位置づけは非常に高いのです。

欧米人には漢字はわからない?

欧米人には漢字はわからない?

欧米人は漢字を知りません。しかし、クレジットカードのサインを「字の形」として認識します。つまり筆跡鑑定をしているのです。確かに彼らには細かい部分はわからないかもしれません。しかし、漢字とローマ字が違うことは一発でわかります。

銀行などに勤めていた経験がある店員の方ですと、漢字の跳ねや棒の位置まで見分けることができる人もいらっしゃいます。日本ではまず間違いなく指摘されない「字の違い」まで指摘される可能性があります。違っていれば支払いを拒絶されます。

海外旅行の際に複数のクレジットカードを持っていく人もいらっしゃるでしょう。それはそれで構わないのですが、サイン欄の漢字は要注意です。旧字体の氏名の方はサイン欄の字がカードごとに相違していることがあります。事前チェックをお勧めします。

ローマ字のサインはやめた方がいい

ローマ字のサインはやめた方がいい

海外旅行前にクレジットカードを申し込む人もいらっしゃるでしょう。その際にローマ字でサインをする人もいらっしゃるかもしれません。しかし、やめたほうが賢明です。

日本人がちょっとした漢字の字体の違いが気になるように、欧米人はアルファベットの字体の違いに反応します。筆記体はもちろんですが、簡単だからと活字体でサインをしても同様です。また、クレジットカードのサイン欄をブロック体などの活字体で書く人はいないので、不審に思われます。支払い拒絶の可能性が高いです。

サインは自分のIDです。IDがコロコロ変わってしまうと自分であることの証明ができません。自分がいつも書いている筆跡は簡単に変わらないものです。しかし、書きなれていないローマ字の筆跡はその都度変わります。筆記体だと同じサインを維持することはほぼ無理でしょうが、ブロック体でも同様なのです。

だからローマ字のサインはやめたほうがいいのです。海外でも漢字のサインで十分通用します。

漢字のサインで問題なし

ダイナーズクラブ

クレジットカードのサイン確認の目的は「本人確認」です。世界で最初のクレジットカードは紙製のダイナースクラブだと言われています。そこで利用された本人確認の方法はサインなのです。

もともとクレジットカードは欧米で考案された「つけ払い」の方法です。そのため本人確認の手段としてサインが使われたのは自然な流れでしょう。筆跡は他人には真似されにくい自分のIDだからです。

欧米には、他人に真似されないサインの作り方を指導する人もいらっしゃるようです。クレジットカードに限らず、小切手などの支払もサインの確認で決済されるためでしょう。

ICカードならサイン不要

ICカードならサイン不要

とはいえ最近はICカードが普及しています。日本同様に、ICカードなら暗証番号の入力で支払い決済完了です。

最近は東南アジアでSquareやCoineyのような簡易なICカードリーダーが普及しています。ただし欧米では昔ながらのサイン文化があるため、あまり普及していないようです。

また、クレジットカードの中にはICカードに対応していない場合もあります。そのようなクレジットカードを海外旅行にもっていく際には裏面のサインをしっかり確認しないと支払いでトラブルの原因です。

海外では支払い方法は選べないのか?

海外では支払い方法は選べないのか?

日本で買い物をすると「支払方法はどうしますか?」と聞かれることがあります。時期によってはボーナス払いというありがたい支払方法も利用可能です。とはいえ、千円単位の支払で「一括払いですか?リボ払いにしますか?」と聞かれたくないですよね。

海外ではこのようなことは聞かれません。最近増えてきた「一括払いで承ります」というようなことも言われません。では、海外でクレジットカード支払をした時の支払方法はどうなるのでしょうか。

事前選択

クレジットカードの申込をする際には必ず海外での支払い方法を事前に選択しているはずです。そんな記憶はないという人もいらっしゃるでしょうが、チェック欄がありノーチェックだとリボ払いになっていることが多いです。では支払方法の選択肢は日本同様に多いのでしょうか。

実は海外での支払方法は一括払いとリボ払いの2者択一です。元金を分割払いする分割払いはありませんし、便利なボーナス払いもありません。海外旅行に行く前に、自分の支払方法を確認する必要があります。ネットなどで確認できるはずです。

一括払い選択がお勧め

では、どちらが有利なのでしょうか。一方しか選択できないのであれば、一括払いがお勧めです。リボ払いにしているとすべての買い物がリボ払いになって手数料が大変な額になります。もし、後で気が付いて一括で支払おうとしても、リボ払いの一括払いは難しいことが多いです。

最近はJCBなどのようにコンビニATMでリボ払いの繰上返済ができる場合もあります。しかし、多くの信販会社はリボ払いの繰上返済が簡単にできません。つながりにくいコールセンターに電話した上に、支払は次回の支払日になります。少なくとも1か月分のリボ払い手数料が必要です。

こんなことにならないように一括払いにしておくことをお勧めします。

支払がきつければ後で変更

とはいえ、海外旅行ではどうしても利用額が多くなります。現地の有名レストランで食事をしたり、お土産を買ったりしますから請求額をみて驚くことも少なくないでしょう。

しかし、ご存知の通り一括払いを選択しても、後でリボ払いに変更できます。全てリボ払いにすることもできるし、一部だけでも変更できます。自分の資金繰りを考えながら選択すればいいのではないでしょうか。

高額の買い物にリボ払いを選択している人は抵抗があるかもしれません。しかし、海外旅行の支払がすべて高額の支払いとは限りません。特に海外ではできるだけ現金を持ち歩かない方が、万が一の盗難などの際にも被害を最低限に留めることができます。つまり、日本ではクレジットカードを利用しないような少額の支払もカード払いにするのです。そのような支払までリボ払いにする必要はないでしょう。

レストランでクレジットカードを使った支払いをする手順

レストランでクレジットカードを使った支払いをする手順

海外旅行の楽しみとして、有名レストランでの食事が挙げられます。日本でも海外の有名店と同じメニューを味わうことはできることが増えてきました。

でも、現地で「本店の味」を味わってみたいものですよね。また、日本に進出していないような現地の有名店での食事は海外旅行ならではの楽しみです。クレジットカード会社には提携店がありますから、お得なサービスも期待できます。

しかし、そんな楽しみにも一つ不安があります。支払い方法です。また、日本にはない「チップ」という習慣も不安の種です。現金支払なら別ですが、クレジットカード払いでどうやってチップを支払うのかは不安でしょう。

日本とはちょっと違う支払方法

欧米でのレストランの支払の際には、日本のように「レジに並ぶ」ことはありません。自分の席で「チェック プリーズ」と言うのです。すると伝票が運ばれてきます。

開けてみると支払額が記載されています。そこにクレジットカードを挟んで相手に渡せばOKです。さほど心配することはありません。

これはミシュランの3ツ星レストランに限りません。ハードロックカフェのような世界的なチェーン店でも同様です。

チップは自分で決める

チップは自分で決める

ではチップはどうすればいいのでしょうか。クレジットカードでもチップ支払いができます。チップだけ現金ということはありません。

伝票にクレジットカードを挟むと、いったんウェイターが伝票とカードを持って行きます。レジでカード番号等を登録してから、再度伝票が戻ってきます。

ここで伝票の下の方を見てください。チップの額を記入する欄があります。金額をどうしようかと緊張の一瞬です。

しかし、心配には及びません。チップの割合を表示して書きやすくしていることが多いためです。

15%から20%の割合が普通なので、特に感激するようだったら20%、そうでなければ15%と言う具合でいいでしょう。チップの額を記入することだけ忘れなければ大丈夫です。

チップは本来自分で決めるものです。そのため、腹が立つようなことがあればゼロにしたい場合もあるかもしれません。ただ、ウェイターの給料はチップで支払われているようなレストランもあります。苦情を言いたいのであれば、マネージャーを呼んで抗議する方がいいでしょう。

これでOK

最後にチップとの合計額を記入し、伝票にサインをしておしまいです。サインはもちろんクレジットカードと同じサインです。伝票をウェイターの方に渡し、気持ちよく帰りましょう。

最近はチップの代わりにサービス料として一定割合が加算されることが多くなりました。サイパンのハードロックカフェはチップを書く必要がありませんでした。サービス料として、既に伝票に記入されていたのです。チップの習慣がない日本人にはありがたいですね。

ただ、チップが必要なレストランが多いことも事実です。レストランの支払方法がわかれば、海外旅行の楽しみが倍増します
クレジットカードのおかげですね。

海外旅行に行く上でクレジットカードは必須とも言えるアイテムです。

カードの裏に書くサインが、海外では重要な役割を果たしています。漢字でもローマ字でも構いませんが、本人確認のために行うので自分の慣れ親しんだ字で書くのが一番でしょう。

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