携帯キャリア決済を使った現金化は違法なのか?バレた時に問われる罪や処罰の内容を解説

手元に現金がない時にどうしても現金を用立てる必要があって、携帯キャリア決済現金化をした、という方はいるのではありませんか?

携帯決済を使った現金化は、クレジットカードをお持ちでない方にとっては、もっとも手軽な現金化の方法です。

しかし、「違法じゃないのかしら」とか「バレたら何か処罰が科されるんじゃないか」と不安を感じながら現金化したんじゃありませんか?

携帯決済の現金化は違法なのか?

現金化がバレたらスマホは使えなくなる?

このような疑問や不安を解消するため、この記事では携帯決済を使った現金化の違法性と処罰の内容をわかりやすく解説します!

携帯決済の現金化は違法ではない!

携帯決済の現金化は違法ではない!

結論から言いますと、携帯キャリア決済による現金化は違法行為にはあたりません。

そもそも、現行の法律では携帯決済で現金化しても裁くことができません。なぜなら、最初から現金化の意図があって商品を購入したかどうかは、購入者本人にしかわからないからです。

「現金化」と聞いていい印象を持たれることはほとんどないでしょう。しかしながら、「商品が不要になったので売却した」という説明を聞いたら印象は大きく変わります。

以上の理由から、携帯決済による現金化を違法とみなすことはできないのです。

携帯電話会社の利用規約には違反している

携帯電話会社の利用規約には違反している

携帯決済の現金化は、法律的に見ると違法行為ではありません。

しかしながら、各携帯電話会社の利用規約では、携帯決済を現金化の手段として使用することを禁止しています。携帯大手3社の利用規約には以下の記述があります。

お客さまは、現金等を得る目的で、コンテンツ決済サービスを利用してはなりません。
引用元:ドコモケータイ払い(spモード利用規則)

本サービスは、代金の支払手段を提供することを目的としたサービスであり、会員は、現金化を目的として本サービスを使用してはならず、また違法な取引に使用してはなりません。
引用元:auかんたん決済会員規約

1.お客さまが次のいずれかに該当する場合は、本サービスの全部もしくは一部の提供を停止し、または既にご利用を受け付けたものについても取りやめることがあります。

(6)現金類に換金することを目的として商品等の購入にご利用可能額を利用していると当社が判断した場合
引用元:ソフトバンクまとめて支払い利用規約

これらの行為が発覚した場合、携帯電話の利用制限がかけられることがあります。最悪の場合、契約の強制解除やブラックリスト入りする可能性があるので、携帯決済で現金化することはおすすめできません。

携帯決済の現金化は横領罪や詐欺罪に該当する可能性がある

携帯決済の現金化は横領罪や詐欺罪に該当する可能性がある


携帯決済で現金化したことが罪に問われたという事例は、これまでに報告されていません。

しかし、これまでに事例がないからといって、まったく問題がないと断言することはできません。なぜかというと、携帯決済の現金化という行為自体が横領や詐欺と同等の行為ととらえられることがあるからです。

そもそも携帯決済は、契約者が携帯料金を支払うまで携帯電話会社が商品の購入代金を立て替えている状態です。その間の商品の所有権は携帯電話会社にあることになります。

d払いを例に挙げると、利用規約には次のように書かれています。

d払い加盟店との間の売買契約等に基づく商品等の所有権は、当社が d払い加盟店に対して商品等購入代金の立替払をした時点で当社に移転します。

また、お客さまが、d払い加盟店又は当社との間の売買契約等に係る商品等購入代金相当額をお支払されるまでの間は、当該商品等の所有権は当社(本サービスにおいて商品等購入代金相当額のお支払いにクレジットカードを利用される場合は、お客さまが指定したクレジットカードを発行するクレジットカード会社)に留保されます。
引用元:d払いご利用規約

携帯電話会社に所有権があるものを勝手に現金化する行為は、横領罪に該当する可能性があります。また、携帯電話会社から現金を搾取する行為も詐欺罪に該当すると見なされることがあります。

法律には触れないとはいえ、携帯決済の現金化はかなりグレーな行為であることは事実です。

横領罪は5年以下の懲役刑、詐欺罪は10年以下の懲役刑が科されますので、携帯決済の現金化には高いリスクがあることは心に留めておきましょう。

携帯決済で現金化すべきでない4つの理由

携帯決済で現金化すべきでない4つの理由

現金を手にするために携帯決済を利用するのはあまりおすすめできません。その理由は大きく4つあります。

  1. 一括返済しなければならないから
  2. 携帯料金が支払えないと日常生活に支障が出るから
  3. 携帯電話の契約が強制解除される可能性があるから
  4. 債務が増えるだけだから

以上4つの理由をより詳しく解説していきます。

①一括返済しなければならないから

携帯料金は分割払いができないため、携帯決済で現金化した分も含めて翌月中に全額一括で支払わなければなりません。

いま現金が必要だからという理由で安易に現金化すると、携帯料金を支払う時にはもっと大きな苦労をするはずです。

携帯決済には利用限度額があり、最大で10万円まで利用できます(年齢や契約期間によって利用限度額は異なる)。

まとまった現金が入るなら話は別ですが、一括返済できない可能性があるなら携帯決済の現金化は利用しないのが身のためです。

②携帯料金が支払えないと日常生活に支障が出るから

携帯決済の現金化により携帯料金が支払えなくなると、携帯電話は一時的に利用できなくなります。

携帯が利用できないと、仕事やプライベートに支障をきたしてしまいます。滞納分を支払えば利用を再開してもらえますが、現金化する額が大きいと支払い自体が困難になります。

現代社会を生きていく上で携帯電話は必要不可欠なアイテムなので、携帯決済の現金化はあまりにリスクが高いと行為といえます。

③携帯電話の契約が強制解除される可能性があるから

携帯料金の支払いが数週間遅れただけなら、携帯自体の利用は可能です。

しかし、督促状が届いてもなお滞納を続けていると、契約が強制解除されることがあります。強制解除されると、当然ですが携帯電話は利用できません。

再契約するには、滞納した料金に遅延損害金(利率は14.5%が一般的)が加算されますので、本来の支払い額よりも返済額は増えてしまいます。

④債務が増えるだけだから

携帯決済で現金化をしても、実際に手に入るのは現金化した額の80〜90%ほどです。

必要としている金額をすぐに用意するにはいい方法ですが、翌月には現金化した分の支払いをしなければいけません。

業者のサイトには「高額買取」「スピード振込」などの魅力的なキーワードが並んでいますが、一時的にお金が増えるのと引き換えに債務は増えてしまいます。

携帯決済の現金化をする前にすべきこと

携帯決済の現金化をする前にすべきこと

現金が必要になった時は、すぐ現金化に頼るのではなく、ほかに有効な方法がないか考えることが大切です。現金化以外にできる方法には、

  • 単発や短期の副業をはじめる
  • フリマアプリやリサイクルショップを活用する
  • 家族にお金を借りる

などがあります。副業やフリマアプリで得たお金には返済の義務がありませんし、返済期日までにお金を準備しなければならないといった不安もありません。

そもそも、現金を手に入れるにはもっとも堅実な手段です。また、言い出しにくくはありますが、家族に借金をお願いしてみるのも一つの方法です。

お願いの仕方次第では、返済日を先延ばしてくれることもあるでしょうし、分割での返済にも対応してくれるかもしれません。

お金がないからといって携帯決済の現金化を利用すると、一括返済が重圧になって余計に苦労する可能性が高くなります。

まずは手元に少しでも現金が残るよう節約して、不足分は上記の方法で補うようにするのが理想です。

携帯決済の現金化とクレジットカード現金化はどちらがいいの?

携帯決済の現金化とクレジットカード現金化はどちらがいいの?

携帯決済の現金化もクレジットカード現金化も、どちらも大きなリスクを伴う行為です。しかし、どちらかと言えばクレジットカード現金化の方がリスクは少ないでしょう。

クレジットカード現金化は業者を介して行うのが一般的で、業者を経由することで現金化の事実がバレにくくなります。

一方、携帯決済ではすべての手続きを自分で行わなければならないため、バレた時の責任はすべて自分でかぶることになります。

さらに、携帯決済で現金化した分は翌月に返済しなければなりません。クレジットカードなら後から分割払いへ変更できるので、一括返済に不安がある方でも安心して利用できます。

現金化という行為自体、積極的におすすめできるものではありませんが、携帯決済とクレジットカードのどちらが現金化に向いているか尋ねられたら、クレジットカード現金化の方がバレるリスクは少ないと回答します。

まとめ

携帯決済の現金化は、携帯電話を持っていれば誰でも簡単にできるのが大きな特長です。

違法性がなく、携帯決済の現金化が罪に問われたという事例も今のところありません。しかしながら、各携帯電話会社はそれぞれの利用規約に現金化NGと明記しています。

もしバレたら、何らかの処罰を受ける可能性は0ではありませんから、安易に手出してはいけません。

どうしても現金が必要になった時は、携帯決済よりもリスクが少ないクレジットカード現金化の方がいいでしょう。クレジットカード現金化は、業者を通すことでバレる可能性がぐっと低くなります。

クレジットカード現金化する際は、換金率や業者の評判をきちんとリサーチした上で、対応が丁寧な優良店を利用するようにしましょう!