戦後2番目に長い好景気期間を継続していると言われています。
普通なら「給料が上がった」「ボーナスが支給された」といった嬉しい声が聞こえてくるはずですが、恩恵を受けているのは大手企業ばかりで、中小以下の企業は景気が良くなったと感じていないのが現状です。
2017年3月に大手旅行代理店のてるみくらぶが倒産したことは、まだ記憶に新しいかと思います。
恩恵を受けているはずの大手企業ですら倒産する時代です。
資本金がそこまで大きくない中小企業にとっては、ちょっとしたタイミングのズレで給料の未払いや延滞などのトラブルに見舞われる可能性は十分にあります。

もしも融資を断られたら?まとまったお金を用意できる当てがなかったら?
そんな時、クレジットカード現金化は救済策となってくれるかもしれません。

法人カードでクレジットカード現金化はできるの?

どうしてもまとまったお金が必要になった時に借りる当てがなかったら不安ですよね。
クレジットカード現金化を利用できればかなり心強いですが、実際利用することはできるのか?そもそも法人カードではダメなのか?気になるところだと思います。
まずは初めて利用する方も分かりやすいよう、法人カードとは何かというところから始めましょう。

そもそも法人カードとは?個人カードとの違いについて

「そもそも法人カードとは?」
「同じクレジットカードなら個人カードでもいいのでは?」
こんな疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。

まず法人カードを作るためには、

  • 法人名義の銀行口座
  • 履歴事項全部証明書
  • 印鑑登録証明書
  • 代表者の本人確認書類

そして、1年以上の運営実績が必要となります。
法人カードを作る目的はさまざまですが、やはり1番は会社経費を把握しやすくすることができる点です。例えば複数枚のカードを発行すれば社員による経費の立て替えも不要となり、経費を精算しやすくなります。
ただ、法人カードと言ってもショッピング枠を使って商品やサービスを購入するのは個人カードでもできるので、実はこの2つに大きな違いというものはありません。
では、どこで差別化しているのか?個人カードと法人カードの特徴をそれぞれ比較してみましょう。

  個人カード 法人カード
発行対象 個人 法人・個人事業主
審査対象 申請者 申請者と会社
利用限度額 平均100~200万円 平均300~500万円
支払い方法 一括、リボ、分割など 原則一括払いのみ
キャッシング ×
カードの種類 一般・ゴールド・プラチナ・ブラック 一般・ゴールド・プラチナ

利用限度額が大きく、原則一括払いのみ(複数の支払い方法を持つ法人カードもあり)、そしてキャッシングできないのが法人カードの特徴です。
仕事上、法人カードがあれば便利な面が多いので、多くの経営者は個人カードとは別に法人カードを持っています。

法人カードでもクレジットカード現金化はできるの?

結論から言うと法人カードでも個人カード同様、クレジットカード現金化はできます。
ショッピング枠を使って換金率が高い商品を購入し、転売すればすぐに現金を手に入れることができますが、会社名義のカードでブランド品やゲームなどを購入するのは、一見しただけで不自然な使い方していることが分かってしまいます。
しかしクレジットカード現金化を専門に扱っている業者を利用すれば、換金率が安定していますし、カード会社にバレにくいというメリットがあります。
業者を利用した場合の具体的な方法は、

  1. 利用する現金化業者を見つける
  2. 申し込み(利用できるのは経営者のみ)
  3. 契約を確定する
  4. 法人カードで指定された商品の決済を行う
  5. 業者から現金が振り込まれるのを待つ

これだけです。
自分でクレジットカード現金化をすると、商品を購入→転売といった手間が生じますが、業者を利用すればパソコンやスマホだけで済ませることができるのでとても便利です。

クレジットカード現金化のメリット

カード会社ではクレジットカード現金化の行為を認めていないので、もしもカード会社にバレてしまうと利用停止や強制退会、さらに未払い分を一括請求されてしまう恐れがあります。
運用資金の確保が目的であれば、銀行からの融資や商工ローンを利用することができるはずです。
しかし、それでもクレジットカード現金化を利用する経営者は少なくなくありません。
なぜ、リスクのあるクレジットカード現金化をわざわざ利用するのか?
そこには他の融資では得られないメリットがあるからです。

手間が少ないうえに換金率が安定している

まず、同じクレジットカード現金化と言っても、自分で商品を購入し転売までする方法と、業者を使った方法があります。
自分で行う現金化の場合、カード会社にバレやすいですし、手間がかかります。
また、場合によっては換金率が50%ほどになってしまうこともあるので、手間がかかったうえに大損までしてしまいます。
しかし業者を使った現金化なら簡単にできるうえに換金率の相場は80~85%、優良店なら90%以上というところもあるので、損失を最小限に抑えることができます。
専門業者なら換金率が安定しているので、クレジットカード現金化するのであれば、専門業者を利用するのが一番です。

黒字倒産を免れる

「収入>支出」この状態を一般的に黒字と言いますが、黒字経営にも関わらず手元に現金がないばかりに倒産してしまう黒字倒産というケースがあることをご存知ですか?
なぜ黒字なのに倒産するの?と疑問に思うかもしれませんが、キャッシュレス化が進む今、キャッシュフロー上の利益だけでなく現金のストック量にも注意しなければ、どの企業も黒字倒産する可能性は十分にあります。
例えば従業員への給料、借入金や仕入れ金の債務の支払いなどキャッシュフロー上ではどうにもならないので、現金が必要になります。
しかし現金のストックが足りなければ?
従業員への給料は未払い、さらに債務の支払いもできなくなり、利益はあるのに会社が経営できない状態になってしまいます。
しかしクレジットカード現金化を利用すれば、まとまった現金を即日で受け取ることができるので、結果的に黒字倒産を免れることができるというわけです。

会社の運営資金として使える

会社を経営していると、どうしても現金でなければいけないという取引や場面は多々あるでしょう。
銀行の融資は審査が遅く、貸してくれないこともありますし、商工ローンを利用するのは抵抗があると感じている方も少なくないはずです。
しかしクレジットカード現金化なら即日に希望する額のお金が手に入るので、いざという時に役立ちます。

クレジットカード現金化で得たお金を売掛金の回収までのつなぎにしたり、商品の仕入れの資金にしたり、さまざまな用途に使えるので、実質的には融資を受け入れたのと同じ状態にすることができるのです。

税金対策にもなる

クレジットカード現金化は、商品を購入することで現金を手に入れる方法なので、クレジットカードの明細書には商品購入したことだけが履歴として残ります。
この時点で、勘の鋭い方なら気付いたかもしれません。
要は、商品購入であれば経費として計上することができるので、カード現金化は税金対策にもなるのです。
事業資金を手に入れるだけでなく、同時に税金対策もできるのですから、経営者にとってはかなり利便性の高い手段と言えます。

関連ページ:クレジットカード現金化には税金がかかる?確定申告は必要?

信用情報に履歴が残らない

会社にとって信用情報にキズが残ることだけは絶対に避けたいところだと思います。
しかし、安心してください。
クレジットカード現金化を利用したことで、融資を受けた記録が残ることは絶対にあり得ないので、仕事に悪影響が出ることはありません。

そもそも現金化の仕組みは、

  1. クレジットカードで商品を購入→現金化業者に売却して現金を受け取る
  2. クレジットカードで商品を購入→キャッシュバックとして現金を受け取る

のどちらかです (今現在、主流となっているのは②です) 。
どちらを選んだとしても融資を受けているわけではないので、貸金業法に該当しません。
そのため書類上、信用情報に履歴が残るような借り入れしたという事実はないので、安心して資金調達することができます。

金融の融資よりも金利が安い

銀行カードローンや消費者金融などから受ける融資の年利は、法定金利ギリギリの20%に設定されていることが多く、良心的なところでも18~19%です。
例えば年利20%の銀行カードローンで10万円を借りた場合、2万円の利息を支払わなければいけないので、全部で12万円を返済しなくてはいけません。
会社の運営資金目的であれば、借りる金額も大きくなり、必然的に利息も大きくなります。
少しでも金利が安いところで借りたいと思うのは当然ですよね。

ちなみにクレジットカード現金化は借り入れではないので利息は発生しませんが、換金率が年利に代わるものになります (例:換金率80%の場合、金利は20%)。
現在のカード現金化の換金率相場は80~85%なので、金利は15~20%と既にこの時点でカードローンや消費者金融よりもお得です。さらに法人カード利用で換金率が3~5%上がる専門業者で現金化をすれば、実質的な金利は10~17%になります!

資金調達するのはクレジットカード現金が最適!?その理由とは?

経営者が会社の運営資金を調達する方法として、カード現金化以外にも3つの方法があることは、既にご存知かと思います。

  • 銀行からの融資
  • 消費者金融
  • 商工ローン

しかし今すぐ現金が必要となると、カード現金化が1番適している方法と言えます。
それは何故なのか?
逆に適さない理由をチェックすると納得できるでしょう。

  金利 適さない理由
銀行からの融資 1~3% 金利が低いので、本音としては銀行融資を受けるのが1番おすすめです。しかし審査がとても厳しいので、借りたくても借りられない企業は多く、個人事業主はなおさら審査が厳しくなります。また、融資実行までは融資担当→次長→課長→支店長と決裁を仰いでやっと決済する流れになるので、即日で現金を手に入れることはほぼ不可能です。
消費者金融 18~20% 消費者金融は申し込みが簡単で、審査も厳しくないため、利用者はとても多いです。しかし金利が高く設定されているので、後々資金繰りが大変になる可能性が高く、会社の運営資金調達には不向きと言えます。
商工ローン 15~20% 担保不要なうえに即日融資可能な商工ローンは、銀行融資を受けられなかった中小企業向けのローンです。審査もあまり厳しくないので、通りやすいというメリットがある反面、商工ローンを借りると利用履歴に残るので、銀行融資を受けられなくなってしまいます。
今後のことを考えると、まずは避けておきたいローンですね。

即日・審査不要・金利20%以下の3拍子が揃っている、このことだけでもクレジットカード現金化を利用しない手はありません。
金利のことだけを考えると銀行融資が1番ですが、借りられないと分かった時点でカード現金化へと切り替えることをおすすめします。

メリットだけじゃない!現金化の注意点

いいこと尽くしのように思えるクレジットカード現金化ですが、利用するにあたって注意しなければいけないことが主に2つあります。

まず1つは、利用する専門業者をしっかり見極めることです。
業界の中には詐欺業者も少なからず存在しており、最初に提示していた換金率よりも何かしらの理由を付けて、換金率を下げようとするところもあります。
さらに最悪の場合、クレジットカードの情報を抜かれ、不正利用されてしまうこともあるので、業者を選ぶ際は換金率の高さだけでなく、過去の実績や口コミなどもチェックするようにしましょう。

そして2つ目は頼り過ぎないことです。
すぐに現金が手に入ったとしても、今度は利息を上乗せした金額を返済しなくてはいけません。
クレジットカード現金化を当てにし過ぎてしまうと利息分がどんどん膨らみ、収支が付けられない状態になってしまう場合も…。
あくまでも緊急事態の救済策と考えて、頻繁に利用することだけは止めましょう。

まとめ

クレジットカード現金化は個人で利用するのも便利ですが、中小企業または個人事業主にとっても万が一の時の救世主となってくれることは間違いありません。

  • 銀行から融資を断られた
  • 消費者金融は金利が高すぎて不安…
  • 今日中に現金が必要
  • 黒字倒産を免れたい
  • キャッシュフローを改善したい
  • 信用情報にキズを付けたくない
  • 商工ローンの利用だけは避けたい
  • 税金が高くて不満に感じている

このような悩みや不安を抱えている経営者にとって、クレジットカード現金化はかなり心強い存在となるはずです。
しかし便利であるはずのクレジットカード現金化は、頼り過ぎてしまうとさまざまなリスクを負うことになるのもまた事実です。

クレジットカード現金化を利用しなくても経営が上手くいくのが1番理想的ですが、どうしても資金繰りが追い付かなくなった時、クレジットカード現金化の存在を知っていれば、消費者金融や商工ローンに頼らずに済み、再スタートしやすくなるかもしれません。

関連ページ:カード会社がクレジットカード現金化をしてはいけないと言っている理由